猫の病気

猫エイズ|FIVの感染/発症/各ステージの症状/治療/予防について。

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猫エイズ

猫ちゃんには伝染病が多いですが、中でも猫エイズ(FIV)はその感染率が10%を超える非常に身近な病気の一つです。

特に保護猫ちゃんや外に自由に行き来する猫にとっては、リスクの高いFIVについて一緒に考えてみましょう。

  1. 感染の原因
  2. 検査の注意点
  3. FIVの発症例
  4. 特効薬は無い!?
  5. FIVの予防法

感染の原因

FIVとは

FIV(猫免疫不全ウイルス)は、猫エイズウイルスと呼ばれることも多く、ヒトのHIVと同じレトロウイルス科のウイルスです。

感染しているだけでは何も症状を起こしませんが、数年してから猫エイズを発症させるウイルスです。猫特有のウイルスであるため、FIVが人にうつることはありませんし、逆にHIVが猫にうつることもありません。

ケンカで感染

FIV/HIVどちらも、血液や粘膜を介して感染することが知られています。

ただし、HIVが性行為によって主に感染するのに対して、FIVはけんかによって感染してしまうことが多い病気。外で喧嘩してくる子は要注意ですね。

通常の舐め合いやトイレ・食器などからはほとんどうつることはありませんので、普通の生活をしていた場合は感染することは少ないです。
猫エイズの原因

検査の注意点

FIVに感染しているかどうかは、血液による「抗体検査」をすることでわかります。多くの病院には院内検査キットがありますので、採血をしてもらえばすぐに結果は出ます。

ただし、検査に当たっては3点、注意事項があります。

①潜伏期間

感染から抗体が上がってくるまで、長いと2カ月くらい潜伏していることがあります。その場合は、検査をして陰性だとしても、安心はできません。

本当に感染していないかどうかは、2か月後に再検査をする必要があります。

②生後半年までの擬陽性

ウイルスに対する抗体には、母親からもらう「移行抗体」というものがあります。生後数カ月の間は、FIV感染がなくても子猫の体の中にはFIVに対する抗体があり、検査で陽性になることがあります。

母親がFIVを持っている可能性のある子は、生後半年くらいまでは偽陽性の可能性があります。

③ワクチンは陽性に

FIVの検査はウイルスでなく、抵抗力である抗体を測る検査です。FIVワクチンを打っていると抗体ができますので、検査結果は陽性になります。

感染なのかワクチン抗体なのかを調べるには、検査センターでの詳しい検査が必要になります。
猫エイズの潜伏期間

FIVの発症例

FIVは、感染から発症まで次のような症状/ステージを移行していきます。

急性期

急性期といわれるステージは、感染後2か月の間にウイルスが増えることが特徴です。このステージでは・・・発熱/リンパ節の腫れ/下痢などの非特異的な症状が出ることもありますが、全く症状に気付かないことの方が多いです。

無症候キャリア期

無症候キャリア期は、何も症状がなく潜伏している状態です。発症まで平均2~4年と言われていますが、FIVを持っていてもこのまま10年以上発症しない子もいます。

持続性全身性リンパ節腫大期

持続性全身性リンパ節腫大期は、ウイルスが再び活発になり、リンパ節が腫れてくるステージです。

2~4ヶ月間続くといわれていますが、このステージも強い症状を起こすことは少なく、気付かないことも多いです。

エイズ関連症候群期

だいたい5歳くらいでこのステージに進み、ようやくエイズに気づくことが多いです。

この時期には免疫が低下することで、口内炎や体重減少、発熱、軽い貧血などが起こると言われていますが、症状がはっきりしないことも多いようです。特殊な血液検査をすればこの時期を特定できますが、通常の血液検査ではわかりません。
FIVの発症

エイズ期

5歳以降に移行しやすいステージで、明らかな症状が出てきてしまいます。難治性の感染症や、免疫不全に伴う腫瘍が発生します。

明らかに体調が悪化し始めて、体重減少や食欲不振が強く出てくる時期でもあります。発症してしまうと、残念ながら数か月で亡くなってしまうことが多いです。

特効薬は無い!?

FIVには、特効薬と言えるような薬はありません。

対症療法

インターフェロンや抗生剤で感染を抑えたり、口内炎に対して消炎鎮痛剤を使うことで・・・QOL(生活の質)を落とさないようにするということが一般的です。

特に症状が出始めるエイズ関連症候群期/エイズ期には、点滴や抗生剤などの治療は必要になりますが、エイズそのものの治療というより、症状を緩和するための治療になります。

発症を遅らせる

一方で、症状の出ない無症候キャリア期に、エイズの発症を遅らせることができる可能性はあります。インターフェロンやアガリクスなどの、免疫力を上げる治療です。

ただし、その効果の信頼できるデータはないため、本当に効果があるのかどうかは不明確です。効果のデータはありませんが、理論的には効果のある可能性は十分あるので、FIVにかかってしまっている子では考えてみてもいいかもしれません。
猫エイズ ワクチン

FIVの予防法

FIVは感染すると基本的には治らない病気です。発症しないまま10年以上生きられる子もいますが、基本的には治療はできず、発症してしまうと徐々に弱っていくのを見守るしかないことも多い病気です。

そのため、病気の治療というより予防が重要な病気です。最近では、FIVのワクチンもあるので、外に行く子はしっかりワクチンで予防をしておきましょう。

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