猫の病気

猫の肥満度|BCSチェック&ダイエットできるカロリー計算法とは?

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愛猫家の人に気を付けて欲しいのが猫の肥満です。最近の調査では、肥満の猫の割合は、実に40%近くにもなると言われています。

人では肥満やメタボがいろいろな病気を起こすことは有名ですが、もちろん猫の肥満も健康への害は大きいのです。

今回は猫の肥満が何を起こすのか、肥満によって増える猫の健康リスクを考えてみましょう。

  1. BCSで肥満確認
  2. 病気&リスク (5つ)
  3. 適切なカロリー
  4. 理想的なダイエット
  5. まとめ

BCSで肥満確認

猫の標準体重は3~5㎏と言われていますが、骨格が小さければ3.5㎏でも肥満になりますし、骨格が大きければ6㎏でも正常であることもあります。

体重だけでは肥満の判断はできず、猫の体脂肪を測るのは難しいため、猫が肥満のチェックにはBCS(ボディコンディションスコア)と言われる指標が使われます。

以下の図をご覧ください。(拡大可)

出典:日本ヒルズ・コルゲート

図を見てもらうとわかりますが、見た目の脂肪の付き方と、肋骨や腰骨の触り具合で、猫のBCSの判定をします。

一度、愛猫のBCSを調べてみましょう。もし、4や5だと思った場合は、動物病院で本当に肥満なのかどうかを診てもらい、肥満であれば対策を考えましょう。

病気&リスク (5つ)

猫が肥満になると次のような、病気&リスクが増加します。

  • 糖尿病
  • 肝リピドーシス
  • 関節炎
  • 皮膚病
  • 手術/麻酔リスク

糖尿病

糖尿病は中年以降の猫にかなり一般的な病気ですが、肥満の猫は正常な猫と比べて糖尿病のリスクが2~4倍に増えてしまうと言われています。

猫では糖尿病が発症してしまうとフードだけで治療することが非常に難しいため、糖尿病と診断されたら朝晩2回のインスリン注射を飼い主さんが行う必要があります。

糖尿病の猫はストレスで調子を崩したりしますので、ホテルに預けるのも難しくなります。

毎日2回決まった時間に注射を打つのもかなり大変ですので、肥満の猫を飼っている場合は糖尿病になる前からダイエットをして糖尿病の予防をしましょう。

肝リピドーシス

肝リピドーシスは、いわゆる脂肪肝のことですが、猫で問題になるのが、食欲不振が続いたときに起こる急性の肝リピドーシスです。

肥満の猫が何らかの原因で2,3日食べなくなると、体中の脂肪組織から脂肪が分解されて肝臓へ向かいます。健康な猫であればその脂肪からエネルギーを作り出せますが、肥満の猫ではそれが追い付かずに肝臓に脂肪が蓄積して肝リピドーシスを発生してしまいます。

肝リピドーシスは命の危険性の高い非常に危険な病気です。肥満の猫で食べない日が2日以上あった場合は非常に危険ですので、すぐに動物病院へ行きましょう。

関節炎

人でも猫でも肥満になると、関節に負担がかかります。そのため、肥満の猫では関節炎のリスクが3~5倍になると言われています。

しなやかな動きが持ち味の猫の関節炎は、愛猫のQOL(生活の質)を非常に低下させてしまいます。また関節炎では、痛みから動きが減って運動不足を起こし、さらに肥満になるという悪循環を起こします。

皮膚病

BCSが4を超えるような高度肥満の猫では、首が回らず、自分で自分の体を舐めてきれいにするグルーミングができません。

もともと猫はきれい好きで、グルーミングをすることで皮膚や被毛を健康な状態に保っています。グルーミングができなくなると、フケの増えるドライスキンや顎ニキビになりやすいと言われています。

手術/麻酔リスク

肥満猫では脂肪の圧迫による呼吸機能の低下や、麻酔の代謝(処理)機能の低下、脂肪組織への麻酔薬の蓄積などにより、麻酔のリスクが高くなります。

また、脂肪組織に血管が埋もれてしまって出血を止めにくいなど、手術のリスクも増します。さらに、手術後の痛みなどによって食欲不振を起こすと、肝リピドーシスの心配も出てきます。

肥満猫で手術が必要になった場合は、肥満ではないネコに比べ麻酔や手術のリスクが高くなり、事故の発生のリスクが高くなってしまいます。

適切なカロリー

肥満の猫では、以上のような健康リスクの高まりから寿命とQOLが低下してしまいます。かわいいからとついついフードやおやつを与えすぎないようにし、時には心を鬼にすることも愛猫のためには大切ですね。

猫のダイエット法

人も猫も太る理由はシンプルで、食べ物から取るカロリーが使うカロリーより多いことが原因です。余ったエネルギーは脂肪として体に蓄えられ、体脂肪が増えて太ってくるのです。

猫に運動させることは難しく、猫のダイエットでは摂取カロリーを減らす為にフードの量を減らすのが一般的です。ここではダイエットの時に必要なフードの量の計算と、減量時の注意事項を解説します。

単にフードの量を減らすだけだと、ダイエットの失敗につながるばかりか、体調を崩す原因になってしまうので注意してくださいね。

理想体重の決定

まずは、愛猫がどれだけ太っているかを判断して理想体重を決定します。肥満度の指標は、BCSを基準に考えます。

BCS4なら、10~20%体重減を目標にします。
理想体重=現在の体重×0.9~0.8

BCS54なら、25%~体重減を目標に。
理想体重=現在の体重×0.75~

必要カロリーの計算

まずは、理想体重を基にして、RER(安静時エネルギー必要量)を計算します。
[colored_bg color=”light‐gray” corner=”r”]RER=30×理想体重(㎏)+70[/colored_bg]
例)理想体重が4kgの猫:RER=30×4+70=190kcal

次に・・・RERにその猫の状態に合わせた係数をかけることで、DER(1日に必要なカロリー)を計算します。
[colored_bg color=”light‐gray” corner=”r”]DER=RER×係数[/colored_bg]

猫の状態別係数は、次の表のとおりです。

  • 成長期:2.5
  • 妊娠中:1.6~2.0
  • 避妊/去勢済:1.2
  • 高齢7歳~:1.0~1.1
  • 上記以外:1.4

フード量の計算

次はフードの量を計算します。フードには必ず100g中に何カロリー(○○○kcal/100g)含まれているのかが書いてあります。1日の必要フード量=DER÷100g中のカロリー×100 で計算します。これを1日量として、朝晩で与えている場合は2回に分けてその量を与えます。

理想的なダイエット

[icon image=”point1-1-r”]急に減らさない

計算したフードの量が、いつも与えている量よリかなり少ない場合、いきなりその量まで減らすと体調を崩してしまうことがあります。与えている量を10%程度ずつくらい、2週間毎に段階を踏んで減らしていきましょう。

[icon image=”point1-2-r”]おやつもカロリー

おやつは別のカロリーというわけではありませんので、おやつを与えるならそのカロリー分のフードを減らしましょう。

[icon image=”point1-3-r”]2週間後に体重確認

ダイエットを始めて2週間くらいで、一度体重をチェックしましょう!そこで増えてしまっている場合は、さらにフード量を10%程度減らすようにしましょう。

体重が増えないけれど減らない場合は、そのまま理想のフード量まで減らしていきましょう。

理想のフード量になっているのに体重が減らない場合は、その量を維持してさらに2週間後の体重測定で判断しましょう。

ダイエットの効果が出て来るまで少し時間がかかることもありますので、2週間ごとに体重を測定して、1ヶ月以上体重が変わらない場合はさらに厳しい減量をするかどうか判断してください。

[icon image=”point1-4-r”]食事回数

ご飯の量を減らすと、「もっと欲しい」と鳴く猫も多いです。回数を増やすと空腹感を減らすことができると言われているので、1日2回であれば3回へ増やしてみましょう。その場合はもちろん1回量を減らして、1日量が増えないようにしましょう。

また、ダイエットフードは、グラム当たりのカロリーが抑えてあるので、同じカロリー数でもたくさん食べることができます。食事量に我慢できない場合は、ダイエットフードに変えるのも一つです。

まとめ

猫のダイエットでは、「もっと食べたい」とせがまれる場面が多くなります。

しかし、猫の肥満は、さまざまなリスクをはらんでおり、猫のためを考えると時に心を鬼にする必要があります。お家の猫が肥満である場合は、愛猫の将来を考えて今からダイエットをしていきましょう!

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